8月,北海道遠征...哀悼
およそ2ヶ月ぶりの更新です.
ここ3年ほど,8月は家族旅行もかねて北海道遠征をしております.
といっても,釣りをできるのは1日だけで,あとは家族サービス.
全く知らない土地で川にも不案内,ヒグマも恐いし毎年ガイドをお願いしています.今年は
ワイルドフィッッシングエキップメントのOさんにお願いしました.事前の打ち合わせの中で「いい時期なのでヤマメと本流でニジマスを」という提案もいただき,覚えたてのダブルハンドも持参することになりました.
本流での釣りなんて本格的にはやったこともないし,キャス練ばっかりで実釣はほとんど未経験.フライもまあ適当にと言う具合で,見よう見まねで巻いた数種類のみ,ドライの方は何せ「でかいフライ」という思い込みのもと,8番とか,天文学的に大きいフライを巻いていきました.
本流の釣りは大きい川で土曜日なのにあまり人の気配がない,でもたまに「ザッバ〜ん」という身の毛もよだつようなでかいライズがあるような場所,シューティングスペイなんて実釣には使えないんでオーバーヘッドなんとか扇状に流します,何十投かの後20cmぐらいの「ウ」が釣れまして,目指す大物は初心者に釣れるほど甘くないか〜と思っておりました.また数十投の後,いきなり「がつ〜ん」,おや,へ?,あれ?......
「ムォ〜〜〜〜〜〜」ぐんぐんぐんぐん,引く引く,なんじゃこりゃ〜.ガイドのOさんから「アメマスですね〜」と冷静なお言葉.魚と引っ張り合いっこしながらうれしくて奇声を上げながらよだれが出てしまいました.
ランディングしたら見事な体躯でヒレピン,推定48cmの立派なアメマス.
「ぃぃぃぃやっっっっっっったぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜」と叫びながらゲラゲラ笑っていました.
午後からはヤマメを求めて上流へ.これがまた虫バンバン飛んでてライズがあって,「いっただき〜」なのかなと思ったら,キャスティング1回失敗するとぱったりとライズがやむ.本州よりスレていますわ.
やっぱりいいことは続かないかなぁ〜と思った矢先に,1回だけきれいに逆U字にフライが流れてガバッと出た.
尺はないものの,27.5cm,きれ〜いなヤマメ.これもすごくうれしかった,釣りの運をかなり使ってしまったかと思うような釣果.
ガイドのOさん,ありがとうございます.今までのガイドの中で間違いなくベストでした.へたくそな私に1日つきあってくれて感謝です!
と,そんなこんなで上機嫌,ウハウハで宿に帰って来た私に衝撃的な出来事がありました.
私にフライの楽しさ,奥深さを教えてくれて,よき相談相手,今年6月の尺上釣行にも一緒に出かけた新潟長岡のパーマークの社長,あんさまこと若林聡さんが川の事故で8月22日に逝去されていました.今回の釣行が8月23日でしたので私は全く知らずに釣りをしていたことになります.メールのチェックが1日遅れてしまいした.慚愧に堪えません.
知り合ったのは私がフライを初めて1年ぐらいしてからのことでしたので,まだ3年あまりですが,妙に仲良くなってしまい,釣りのみならず一緒に飲みに行ったり,馬鹿なことを行ってゲラゲラ笑ったり,友であり,釣りの先生であり,兄のようでもありかけがいのない人でした.
ショックが強いと人間,涙も出ないようで,悲しくてしょうがないのですがちっとも泣けてきません.葬儀には出席できなかったので30日にお悔やみに行きました.お店にあの人がいないのが変な感じです,ひょっこりと奥から出てきそうな気がしてなりません.
あんさまはバンブーロッドメーキングの名手でもあり,今年になり「だんだん上手くなって来たから,もうこの竿振れるでしょ」といって,昨年までご自身が使っていた竿を私にくださいました.うれしくてたまりませんでした.
最近話題のハッチのリールがあんさまお気に入りで,ずっと「買え〜」と言われていて,「お金貯まるまで待って〜」と先延ばしにしてたのですが,今回,形見にと購入しました.最後にあんさまの策略にはまったのかもしれません また,これも前から迷っていた手塚太一さんの手によるパーマークオリジナルのランディングネットも購入しました.
不思議なもので,店の在庫は私が買おうと思っていたモデル,色がそのままばっちり1個だけ,併せて買ったラインも1個だけの在庫で,まるで私がこれを買うのを見越しているかのようでした.
今シーズンは釣りを控えようかとも思ってましたが,いろいろな方々とお話をするうち,ガンガン釣りに行って,ガンガン上手くなって,将来,あんさまがいるところに行った時に「上手くなったな,お前」と言ってもらえるようにしないと,と考え直しました.今シーズンあと1ヶ月しかありませんがガンガン釣りに行きます!!
最後に,今年6月に一緒に釣りに行った時の写真,形見になってしまった釣り道具,何物にも代え難い私の宝です.
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